◆お芝居情報◆

【放送日】2000/09/14  【お芝居】弟子も泣かずば打たれまい

配役 出演者名
幇間 金八 桜 金造
幇間 和丸 えなりかずき
役者 魁三十郎 魁 三太郎
芸者 重奴 重田千穂子
浅茅屋のおかみ お陽 浅茅陽子
芸者 お洋 長山洋子
役者 市村与十郎 林 与一
お江戸でござる オリジナルソング
曲名恋酒場
作詞小田めぐみ
作曲樋口義高
長山洋子



●杉浦日向子のおもしろ講座●
原案 江戸風俗研究家 杉浦日向子
補足・加筆 長尾武之介



◆本日の間違い点◆

●幇間が役者・市村与十郎を知らない!
●芸者という言葉
幇間(ほうかん)についてですが・・・
単に芸者と呼び、男芸者という呼び方はしません
芸者と言いますと、太鼓持のことを指します。
女芸者とは言いますが、男芸者とは言いません。
つまり、芸者とは男の職業という事になります
(今とは言葉遣いが違いますね。)
ということは、洋奴・重千代などは女芸者という事になりますね。

幇間は・・・
芸すべてに精通しているばかりか、芝居や花街に大変詳しいエキスパートです。
芝居なら裏の裏まで知り尽くしています。
例えば、
「あの馬の足の役者は○○っていう役者だ。」
等、馬の足の役者さんまでちゃんと覚えているくらいすごいんです。
裏方で働いている人も、もちろん知り尽くしています。
役の名前の付かない役者さんや、台詞の無い役者さんまで知っていなければならない程でした。
ゆえに、幇間である金八師匠達が、役者・市村与十郎を知らないという事はありえません。

幇間は・・・
相当、遊びを知り尽くしていなければいけませんでした。
遊び尽くした若旦那等が勘当になって幇間になるということはありました。
しかし、なまじな芸ではなれませんから、本当に誇り高い職業でもあります。
本当に一部のお大尽にしか遊んでもらえないような職業であり、庶民とは縁のない職業でした。
お芝居や落語の中でおもしろ可笑しく描かれるのは、野太鼓・太鼓医者といった人たちです。

彼らはおべんちゃらで食べていけますが、プロの幇間とは訳が違います。
太鼓医者(たいこいしゃ)
医者を兼業している素人の太鼓持


●大江戸芝居事情●

■芝居の常識・絵番付■
現在手元に資料がありません。
手に入り次第、掲載いたします。
「役者夏の富士」
日本名所風俗図絵 より

娘さんや奥さんたちが、絵番付という役者の似顔絵とプログラムの様な物が載っている紙を見ています。
この絵番付には、今年の配役と役者の顔ぶれが示してあるのです。
この役者ですが・・・
一座と座付きという訳ではなく、一年契約をもって毎年顔ぶれが変わります
この絵では
「今年の顔ぶれはどんなだろう?」
と言って見ている所なんでしょうね。

絵番付ですが・・・
これを茶屋などからただでもらう事が客としてのステータスです。
ですが、なかなか茶屋からもらうことはできません。
ゆえに、普通の庶民は自分で買いに行きました。
これを茶屋でもらえるという事だけで、通ということなんでしょうね。
■顔見世興行■
東都二丁目町芝居
北斎画「東都二丁目町芝居」
図説 浮世絵に見る江戸の歳時記』より
(佐藤要人監修、藤原千恵子編、河出書房新社、p105、1997/11/10初版)

十一月の顔見世興行の木戸口の絵です。
顔見世興行ができるのは、江戸三座と言われる中村座・市村座・森田座だけです。

顔見世興行の初日は大変。
初日の前日からお客さんが押し掛けてきます。
顔見世興行 ●八ツ~(午前2時くらい)頃になると……
木戸芸者が声色を使って
「この度どんなお芝居をかけるか」
「どんな配役なのか」
等を読み上げます。
(映画でいうと予告編の様な物です。)
●七ツ~(午前4時くらい)頃になると……
太鼓が鳴って、お客さんを入場させます。

●明六ツ~(午前6時くらい)頃になると……
お芝居が開演となります。

●暮六ツ・七ツまでの12時間興業です。
今だって人気のある映画などは、徹夜組が押し掛けるなんてありますからねっ。
江戸時代でも同じ様な事があったんですね~。
この絵の人たちは、もちろん徹夜組の人たちです。

木戸芸者 木戸芸者の左側に座っている人は、木戸番と言います。
ちょっと派手な感じを羽織りを来ています。
この羽織を木戸羽織といい、一座の花形の女形(おやま)がこの木戸羽織を着る習わしになっていました。

江戸三座の芝居は、大芝居と言われていました。
官許(お上公認)のお芝居ですから、ランクが違いましてぐっと高級です。
■芝居の費用■
歌舞伎舞台図
豊国画「歌舞伎舞台図」
図説 浮世絵に見る江戸の一日』より
(佐藤要人・高橋雅夫監修、藤原千恵子編、河出書房新社、p62-p63、1996/6/25初版)

桟敷席(さじきせき)(今で言うアリーナ)になりますと、25匁~35匁(一両の約半分)になります。
(年代によって変わりますが1両=銀60匁=銭6貫文です。)
これは席代だけです。
その他にお茶屋さんに払う分や飲み食いしたり、いろいろなものを合わせると・・・
『一人一両以上』
簡単にかかってしまいます。

一両というと・・・
一家四人が一ヶ月暮らせてしまいます
だいたい大工さんの一週間分以上の手間賃ですね。
振り売りなどの零細職人さんの・・・約20日分の収入!!(゚o゚)
大変な海外旅行のように憧れの席でした。

見ている人も大変気合いが入っているんでしょうね~。
気合いが入りすぎて、次の日には寝込んでしまった人もいるそうです。(^^;
舞台の役者を見るのではなく、舞台の役者に見られたいくらいの気持ちで装っていくそうです。

またそういった桟敷席の中にもランク付けがあるみたいですね…
上の絵の中においては、
下桟敷 《下桟敷》
左右両側の一階桟敷席が、下桟敷
一見すると大店の若旦那の様ですね。
キセルを手に、のんびりと芝居見物といったところでしょう。
……ということは、芝居小屋の中って煙草OKということなんでしょうね。

左にいるのは、幇間(太鼓持ち)かな?
私もこういう身分になりたいなぁ。(^^;

上桟敷 《上桟敷》
左右両側の二階桟敷席が、上桟敷
綺麗所が並んでおります。(^^;
手前にあるのは、幕ノ内弁当みたいですね。
お昼時になると、幕ノ内弁当とともに、酒・肴が出てくるそうです。
その後、午後にお寿司と水菓子(果物)が出ます。

羅漢台 《羅漢台》
舞台下の奥にある一階が、羅漢台
なにやら喧嘩が起きているみたいですね。
芝居そっちのけで、その喧嘩を見ている者。
喧嘩をはやし立てる者。
喧嘩を止めようとしている者。
そんな中でも、無視して芝居を見続ける強者までいます。(笑)
芝居どころじゃない、修羅場になってます。(^^;

下級桟敷 《下級桟敷》
舞台下の奥にある二階が、下級桟敷
階下で起きている喧嘩を眺めている者。
笑っているところを見ると、仕方ねえ奴らだなぁ~程度で済ましているのかもしれません。
しかし……本当にこんな場所から芝居を見ることができるのでしょうか?

高土間 《高土間》
舞台を囲んで枡で仕切られた左右の土間が、高土間
手前と奥とでは、人口密度が違いすぎっ!
手前では、子供をあやしながら芝居を見ている人達がおります。
しかし奥にいくと、すし詰め状態……その上、喧嘩のあおりを食っています。(笑)
喜んであおっている奴もおりますが、その奥には困り顔の多数の人たちが。(^^;

平土間 《平土間》
舞台を囲んで枡で仕切られた中央の土間が、平土間
なにやら注文をしたのでしょうか??
目の下三尺と言えそうな魚(鯛かな?)が運ばれておりますね。
こちらの席の皆さんも、悠々と食事をとりながらゆったり芝居見物。

よ~く見てみると、それぞれの場所に座っている客層に、かなりの差があることがわかります。
中には喧嘩をしている場所もあるみたいですし…芝居どころじゃありません。(^^;
羅漢台や下級桟敷の様な場所って、本当に見ることができるの?と思ってしまう場所だったりしてますね。

下桟敷や上桟敷といった場所は、幇間(ほうかん)連れの桟敷席ですから、相当なお金持ちなのでしょう。
なかなか庶民はこのような所に行く事ができません。
ゆえに小芝居・宮地芝居(みやちしばい)といった、両国や寺社の境内でかけられる芝居に行きました。
こちらは、数十文~100文くらいで観ることができました。
大芝居に対して小芝居という訳です。
時間も短く、芝居の良い所取り受ける所だけをちょっとつまみ食いといった感じのお芝居でした。

芝居は、すべての流行の発進地です。
ファッションは元より、流行語も芝居の台詞などから生まれます。
大変な文化の発祥地です。
今でも、いろいろな映画や俳優さんから流行などが生まれていますよね?
歌舞伎芝居も、呉服屋といった様々な店とタイアップを図ります。
「団十郎煎餅」といった感じで、役者の名前を付いた商品を扱うというパテント料もとっていました。

日本における芝居。
よくバレエやオペラ等と比べられますが、歌舞伎はその名の通り
『歌・舞・伎という字そのままの歌や踊りのたくさんあるミュージカル』
に近いような出し物です。
西洋の物は王侯・貴族の為に演じられた物です。
しかし歌舞伎は、庶民から生まれたという他の文化圏にはない特殊なものです。
日本の誇りとも言えますね。

●出演者への質問●

【質問:】楽しみは何ですか?

●長山さん●
身近な所で言いますと、私、この春に運転免許を取得したもんですから。
だから仕事が終わったりですとか、仕事行く前とかに早起きして、モーニングコーヒーを飲みに行ったりするんですよ。
車の運転かな?今のところは。
●重田さん●
【金】重田さんの楽しみはあるんですか?
【ALL】(笑)
でもねぇ~、よくよく考えたらあんまりないね。
昔はいろいろとね~、合コンとかお誕生日とか・・・
【え】ご、合コン!!?(^^;
今は何も楽しくなくて・・・春が待ち遠しい。
私、寒がりだからっ冬がきらいなのっ!!
長いでしょぉ~?何だか~。
で、もやもやしてきて・・・早く春が来ないかなって、いつも。
【え】じゃあ、これからの季節というと、楽しみというより苦しみですね。
そうだねっ。(^^
今思うと、夏の方が好きだけども・・・。
●林さん●
僕はね~、やっとこの年になって演劇というものが楽しくなりましたね。
お芝居が決まって、その台本がでてくるまでが楽しい。
【金】と言いますと?
出てきて・・・つまんないとそこでがっくりしてやんなっちゃう。
【ALL】(笑)
出てきて、読むまでがこんな楽しいことはないね~。
で、毎回やってて、25日間でも今回良かったら明日悪いってことありますよ。
僕はもう、今日一生懸命やったら明日死んでもいいっていう気持ちでやってるんです。
そうしないと、風邪ひいて具合悪くして、ちょっと手抜いたりすると、死んだときに、「あぁ~あの時手抜いてやだな。」っていう死に方をしたくない。
【金】良く聞いときなさいよ~、魁さん。(^^
【ALL】(笑)
【魁】おいおい、俺に言うんじゃないよ~。(^^;
50を過ぎてやっとこういう気持ちになりましたから。
●えなり君●
(林さんの話を聞いて)
いや、もう~。(゚o゚)
【金】えなり君、今いくつ?
僕、15です。(^^;
【金】ほらっ、15過ぎて今思うことあるだろ?
えぇ~、でもね?
僕は毎週、このお江戸でござるの収録、楽しみにしてますよ。
【重】まったぁ~~!!(^o^)/
●杉浦先生●
いや、もう本当に無精者なんで・・・自分から何かしようなんてあまり考えないんです。
けれども、やはり一番好きなのは太平洋の荒波ですね~。
【金】りょ、漁師じゃないんですから~。(^^;
【ALL】(笑)
【え】この間も太平洋を横断なさったとか? 世界一周でしたっけ?
半周だったんですけれども、はい~、幸せでした~。
【え】船乗りですからね~。(^^
乗ってるだけなんです~。
【金】船のどういう所が好きなんですか?
揺れる所が~。(^^
【金】うっわぁ~!(゚Д゚;)
【え】あと夜行列車とかね、好きなんですよね?
乗り物好きなんですね~。
【金】夜行列車のどういった所が好きなのですか?
あの長い間乗ってられる所ですね~。
●浅茅さん●
もう山に芝刈りにいくのがっ♪(^^
これが何よりの楽しみでしてっ、これがあるからお仕事ができるみたいな物でございます。
【え】ゴルフですよね?すごいうまいんですよ!
普通ですよ~。
【金】やぱりゴルフ好きな方多いと思うんですけれども、醍醐味って何ですかね?
あのねっ、それこそきりが無い所でしょうね。
突き当たらないんですよ。
これ、私が言うとちょっと生意気になりますけど、うまくなればなるほど奥が深くなる。
一打縮めるのが大変になってくるって、その微妙な奥の深さっていうんですか?
【金】じゃ、目標はタイガーウッズでっ!!
いいえ~。(^^;
私、タイガーよりデュヴァールの方が好きです。
【え】あぁ~、デュヴァール!!冷静なね~。
●魁さん●
あたしゃ~ね、楽しみというのはやっぱ夕方。
街にネオンがつくころ・・・
【金】うんっ!!
【ALL】(爆笑)(^o^)/アハハ
ちょちどっかから、イイ匂いがしてくるのがいいねっ!
くいっと!!くいっとこれがっ!!(^^
この夏なんか最高だね♪
【金】他には?
ない。(-o-)
【ALL】(爆笑)(^o^)/アハハ
【え】まぁ無いですよねぇ~・・・魁さんね~・・・(-- ;
【杉】そんなしみじみと。(^^;
【ALL】(爆笑)(^o^)/アハハ
でも毎日夕方が楽しみなの~。 【金】何か楽しみ見つけなさいよ、ね?
【浅】昼間のうちにさ~。
【え】でも魁さん、ゴルフ好きですからね~。
ゴルフはうまいですよ、私は。
私は霧がかかっていてもやりますから。(^^;
●金造さん●
そうですね!やはりシドニーオリンピックじゃないですかっ!!
4年に一度ですからね~。
がんばってもらいたいですね~、日本勢。
応援してますからねっ!!
ということで、またお会いしましょう~!!(^o^)/~~

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