◆お芝居情報◆
【放送日】2000/02/03
【お芝居】憎まれっ子 屋台にはばかる
| 役柄 | 役名 | 出演者名 |
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金太
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桜 金造
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和吉
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えなりかずき
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三庵
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魁 三太郎
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お重
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重田千穂子
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お冬
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坂本冬美
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お由美
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野川由美子
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幹五郎
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谷 貫一
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| お江戸でござる オリジナルソング |
| 曲名 |
恋からくり |
| 作詞 |
下地亜記子 |
| 作曲 |
杉本真人 |
| 歌 |
坂本冬美 |
●杉浦日向子のおもしろ講座●
江戸風俗研究家
杉浦日向子
加筆・編集・補足
長尾武之介
◆本日の間違い点◆
●金太の建てた家をお屋敷と言っていましたが・・・
江戸では、
屋敷と言えば武家の事を指します。
『屋敷勤め=武家奉公』
となるのです。
町屋の場合は、普通に
お家とか
お宅と言います。
屋敷と言えば武家というのが江戸一般の常識でした。
今も昔も、やはり家を建てるのは大変な事でした。
江戸の町中では借家がほとんど。
しかも家も土地も持っているという事は、
町の中でも重要な位置を占める大切な人という事になります。
(金太さんのようなお金持ちが納税をして下さることで、町が潤うという事でみんなの信用を集める事になります。)
阿漕
(あこぎ)な商売とか嫌われ者だと言われていると、家を建てるときに許可がおりません。
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家の新築、土地の購入に際しては古参地主等の承諾を要した。
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という事で、許可がおりて家を建てた金太さんは、とても良い人という事になりますね。(^^;
(お芝居の方では大変こわもてのメイクをなされていて、口べたで恐い物言いをなされていました。(^^ )
●こわもてで口べた・無口の金貸し・金太さん
金融業の人は大変物わかりが良く、地域との付き合いを上手な方達です。
お金を借りに来た人の人品を見て、彼には返済不可能という金額だった時には
「お前さん、もう少し下げた方がイイよ。」
等のアドバイスをしたそうです。
ゆえに非常に話し上手で、人徳のある人だったわけでした。
(武:リスク回避の意味合いもあったのでしょうね)
今回の金太さんの様な場合は、優秀な手代さんや番頭さんが下にいらしたのではないでしょうかね。(^^
今回のお芝居の様に
「材料費に糸目を付けない、檜(ひのき)や金箔を使ってくれ。」
というのは、かなり贅沢なことなのです。
江戸は大変火事が多かったため、一夜の火事で灰になってしまう危険性が多々ありました。
それを承知で高い材料を用いるわけですから、贅沢この上ないことですね。
それにも関わらず材料費に糸目をつけないとなると、職人衆が非常に喜びます。
なかなかそういった良い材料に巡り会うチャンスなんてないですからね~。
腕も試せますし、そして高い材料ほど利幅も多いのです。
そうなると大変慕われる良い金貸しさんという事になりますね。
しかも当時、借金というのは庶民にとっては後ろめたいものではありませんでした。
きちっとした業者から借りるのであれば何の不都合もありません。
「返すあてがあるので借りる」
という事で貸す方も借りる方もまったく堂々としたものでした。
ほとんどがそういった健全な金融業者でした。
まぁ中には阿漕な高利貸しもいましたけどね。(^^;
●大江戸金融事情●
■庶民の金融■
普通の庶民に対する金融では、かなり安い100文単位等から貸します。
利子ですが、これには何種類かあります。
(今回紹介した以外の金融については、「
夏場物売り」においても紹介しております)
●日済貸し(ひなしがし)●
金1両を6000文として借りると、
利子は天引きになります。
例えば、1両に対しての利子は2朱付きます。
ゆえに、実際に借りる金額は
『1両-2朱=3分2朱』
となり、実際に手元に入るのはこの
3分2朱となります。
しかし、
証文には1両と記されます。
これを日に100文ずつ、60日間返すというシステムです。
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日済貸し(ひなしがし)
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まず利子を天引きし、期間を決め元金を毎日均等割りで返済させる。
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毎日均等割り返却という事で目算が付くわけです。
これは
担保無しの証文だけで借りることが出来ました。
この担保無しで借りられるお金を『
素金(すがね)』と言います。
質屋の金融システムとはちょっと違う訳です。
■武家の金融■
武士相手の金融には『
札差(ふださし)』がありました。
●札差(ふださし)●
手元に資料があるのですが、対象の絵が見つかりません。
見つかり次第、掲載いたします。
「江戸名所図会」より
これは東都浅草の絵図です。
右の川が隅田川の上流で、架かっている橋が
吾妻橋です。
(幕府の御蔵)
ここが幕府の御蔵です。
この御蔵の前が
蔵前になります。
この蔵前にあったのが札差という業者でした。
御蔵前には、
武士の給料であるお米が隅田川から船で荷揚げされます。
武士の給料であるお米ですが、
そのままだと買い物などができません。
ゆえに
お米をお米屋さんに売って現金にしていました。
しかしこの一連の作業には、なかなかの手間がかかります。
ですので、この作業を
武士自身がやらずに業者を雇って代行するようになっていきました。
この業者が札差です。
お米100俵につき3分の手数料が札差の手元に確実に入ってきます。
もちろんこの手数料だけではそれほどの利にはなりません。
ゆえに札差は、武士の給料であるお米は来年も再来年も必ず入ってくるという幕府の保証があるので、それを利用した
前貸しをするようになりました。
そして、その前貸しの利息によってどんどん懐が膨らんでいくという・・・(^^;
武士の給料は、幕府がつぶれない限り何百年にも渡ってきちんと保証された分だけ入ってくるわけですからね~。
もぅどんどん前借りできちゃう訳です。(^^;
(庶民ではそこまでの前借りはできません。)
よって、3代前の利息を孫が払っていたりすることもあるそうです。(^^;
(自分には関わりのない利息ですからね~・・・払うのも嫌でしょうね。)
そんなことでいろいろともめ事やごたごたが出てきます。
「お前さんのお屋敷の方にはこれ以上お貸しすることはできません。」
となるわけですね~。
いくら「武士は食わねど高楊枝」とは言うものの、食べなければいけません。
すると、段々と凄んでくるようになっちゃいます。(^^;
でも殿様の面子もあることなので、自分たちで行くことはできませんね。
ですので、
蔵宿師(くらやどし)という専門の凄みに行く業者に頼むことになります。
かなりこわもてで、腕に覚えありという方々らしいです。
その蔵宿師が出かけていって札差を脅す訳ですが、札差の方でも心得たもの。
対談方(たいだんがた)というその蔵宿師を追い返す為の更にこわもての業者を頼みます。
予め雇って置いて、蔵宿師が来た場合に番頭さんとスッと入れ代わり、追い返してしまう訳です。
そうのようなお芝居がかった丁々発止が実際あったとのことでした。
●出演者への質問●
【質問:】お金で困った事などありますか?
●坂本さん●
食べられないほどお金に困った事はありませんね~。
ただ、振り返ってみると、猪俣先生の所へ内弟子に行ったときも・・・
【金】猪俣公章先生!!
はい~。
ちゃんとお小遣いは先生からいただいていたんです。
【ALL:】へぇ~。(゚o゚)
【金】内弟子ですもんね。あの、内弟子ってどんなことをするのですか?
掃除も洗濯も先生の身の回りの世話も犬の散歩もみんなやりました。
【金】歌のレッスンもしてくれるの?
気が向いたとき・・・
【金】気が向いた時だけっ!!!(゚〇゚;)
【ALL:】笑(^o^)
【谷】運転手とかも?
はい。
【魁】それで貯金はしてたの?
ちゃんと通帳に入れておいてくれました。
【野】やさしい先生ですね~。
ですから一番貧乏だった時はデビューした時でしたね。
ほとんどお給料もね?ちょっとしか出なかったじゃないですか~。
着る物もあんまり無いから、先生に泣きついていました。(^^;
●野川さん●
私もそうですよ。
私もデビューした時、給料3万円でそれで一割引かれて27000円。
とても足りなくて、私はもぅ近くのスナックのご夫妻がある時払いの催促無しで、ずっと食べさせてくれました。
【ALL:】あぁ~。(~o~)
【金】例えばどういった物を?
いやもぅお茶漬けとか・・・そのまんま催促無しのまんま、今に来てます。(^^;
【ALL:】爆笑(^o^)/
でもやっぱりみんなデビューした時が一番きついよね?
自分で払わないといけない時が・・・
●谷さん●
【金】谷さんはいつデビューされたのですか?
【ALL:】笑(^o^)
え~・・・昭和24年かな。高校2年生だったからね。
そん時はお金が無かったですよ・・・今も無いですよ。(^^;
【ALL:】笑(^o^)
あの頃はねぇ~いくらお金があっても食べ物が無かった。
食べ物売ってないの、どこも。
で、しょうがないからね、コッペパンを買って・・・コッペパン知ってる?
(えなり君に向かって)
【え】いや・・・知らないです。
コッペパン知らない・・・。
それを真ん中切ってさ、その中にソースをかけてね。
中に入るコロッケなんかない。
お金無かったからね。
●えなり君●
【金】えなり君はいくつの時デビューしたの?
えぇ~僕は5歳の時です。
【ALL:】5歳!!(゚〇゚;)
10年前ですかね~。
【金】で、今は15歳?
はい。
【金】で、デビューした時はお金なかったの?(^^
【ALL:】(爆笑)(^o^)/
【金】ちょっと全然分かんないですかね~。(^^;
●杉浦先生●
あんまり貧乏が苦にならない方なんです~。
【金】でもお金のない時期があった?
たくさんありました。(^o^)
ちょっと長かったですね~、今も無いんですけど。
それで何か可哀想に見えるらしくって、食べられない時には食べさせてくれる・・・
【金】だって先生ガリガリなんですもの~。
【ALL:】(笑)(^o^)
でも本当に皆さんに親切にしていただいて、食いつないでおります~。(^^
【ALL:】(爆笑)(^o^)/
みなさんのおかげでございます~。(_ _)
●重田さん●
【金】お待たせしました~。(^o^)
劇団はホラッ、お金もらえませんからね、ただ働きですからね~。
【金】あなた劇団だったの?(゚o゚)
はい~。10年ぐらいもぅお給料なんてもらえないし、逆に役についたらバイトも出来ないから~、逆につかない方がイイんですよ~。
【ALL:】(笑)(^o^)
【金】そうか!お芝居だと仕事しない方がいいんだぁ~!
しない方がバイト出来るから~。
でもね?そうも言ってられないから・・・
でも、みんな貧乏でしたからあまり貧乏が苦になりませんでしたよ。
後はお金がなくなると、一週間ぐらいは白いモノで過ごしてました。
素うどん、素ご飯、素素麺・・・だんだんかいが悪くなっちゃったりしました。
●魁さん●
いや、貧乏そいてるとは思わないんだよね?周りがみんなそうだから。
で、よその世界を見ると、あぁ~貧乏なんだなぁ~って。
【重】そうそうそう!!
【ALL:】(爆笑)(^o^)/
【金】だからよその世界を見なければいいんだよ。
見ないで来たから、そんな貧乏なんだとは思わないんだよなぁ~。
【重】ね~。
ただ酒は飲めるんだけど、食べられない。
あのね、偉い人に銀座に連れてってもらった事があるんだよ。
バーに。でもね、お腹がすいているの。
【ALL:】(笑)(^o^)
だからね、フルーツしかないじゃん?
フルーツ3回おかわりしたら怒られたの!
【ALL:】(爆笑)(^o^)/
【野】バーで一番高いおつまみじゃん、フルーツって。
【金】じゃついでにライスも頼めばよかったじゃん。(^o^)
ライスがあれば良かったの!!
●金造さん●
僕はねぇ~、お金に困ったことは・・・あるよ~。(^^
【ALL:】(笑)(^o^)
あのね、昔ね、「ザ・ハンダース」ってバンドやっていた事があったのね。
それで6人メンバーいたんだけど、俺も含めてね。
栄養失調で2人倒れたからね。
【え】それはやっぱりお仕事が忙しくて?
ちがうよ~!
【谷】食べるものがなかったんだ。
キミとは話しにならないよぉ!!(^^;
【え】すみませんすみません!!(_ _)
【魁】でも俺達って貧乏だと誰かが手をさしのべてくれるみたいなことがあるんですよ。
江戸時代もそうなんでしょうね?誰かが手をさしのべてくれる~。
【杉】そうですね~。
そうやって世の中は持ちつ持たれつなんだぞって分かった所でまた来週~。(^o^)/
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