
「錦袋円
(きんたいえん)」
『
新版 江戸名所図絵 下巻』より
(鈴木棠三・朝倉治彦校注、角川書店、p52-p53、1975/1/10(S50/1/10))
定斎屋は薬を売り歩くだけでしたが、上記の絵のような大店では
・処方箋を作る
・患者の症状に応じた薬を調合する
等をしてくれます。
こういった薬種問屋から定斎屋は薬を仕入れるのです。

左図は手代or番頭さんが
薬研(やげん)で薬を調合しています。
本気で病気を治すなら、ぜひ薬種問屋へ行きましょう。
ちょっとした病気なら、振り売りから買った家庭にある薬で大丈夫ですけどね。

この勧学屋では、万病に効く
錦袋圓(きんたいえん)というのを売ってます。
万病に効くというのが、なんとも怪しいですけど。(--;
当時としては大ヒット商品でした。

この勧学屋は、薬種問屋でも珍しい構造になっています。
店先に
格子がはまっていますよね。
(左図参照)
このような格子があるのはこの
勧学屋だけです。
他の店は
上がりかまちまでお客さんが入れる様になっています。
こうやって仕切ることにより、神秘性を強調しているのでしょう。
調合している所を外から見ることが出来るという点も普通には無い所です。
更に
接客に当たる人が皆、美少年なんだそうです。
格子越しに美少年から薬や釣り銭をもらうのもお客にとっての楽しみの一つだったのでしょう。
もちろん、神秘性を伴わせるためだけに格子を設置したわけではありません。
何番目の格子のお客さんと窓口ごとに分けられているので、薬の渡し間違いなども防げるわけです。
機能的でかつ神秘性を伴わせるとは・・・お主もやるよのぉ~勧学屋。(^^