スリが捕まった場合、
| 江戸初期 |
敲き(百敲き、五十敲きなど)の後、釈放 |
| 江戸中期以降 |
入れ墨・敲きの後、釈放 |
となりました。
初期と中期以降で刑罰の中身が変わっております。
これには、
次第にスリが増えてきたのが理由のようです。

スリが捕まると、まず
『入れ墨』を彫られます。
そして、
『敲き(たたき)・釈放』となります。
二度目に捕まった場合も同様で、
『入れ墨(二本目)・敲き・釈放』。
三度目に捕まった場合もまた同様で、
『入れ墨(三本目)・敲き・釈放』でした。
ここまでは、刑罰の内容も一度目と同じですね。
四度目の入れ墨・敲き・釈放・・・かといえば、実は異なります。
「仏の顔も三度まで」
とあるように、
四度目は死罪となります!!
冒頭にて、スリになかなか三十代ということを言いました。
これは、四度目になってしまって死罪になってしまったという事も関係していたでしょう。
<入れ墨の刻印>
| ●ちょこっとコラム 「入れ墨と彫り物の違い」● |
『入れ墨』と『彫り物』は別物です。
入れ墨とは
「入れ墨刑によって彫られた前科者の証拠」
という意味があります。
つまり、刑罰の一つとして施されるモノです。
彫り物は
「下層階級の者が背中や腕に模様や文字などを入れ墨して誇り合う物」
です。
つまり、ファッションの一つです。
ですから遠山の金さんの「この桜吹雪ぃ、散らせるもんならぁ、散らせてみやがれっ!!」のあれは
「彫り物」
ということになります。
(遠山左衛門尉景元の「彫り物」に関してはいろいろな説話がありますが・・・)
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「十両盗むと死罪」 ということがあります。
この刑罰の取り決めに面白いことがありまして・・・
スリは人を傷つけず、スマートに取ってしまうので、
「すられる方にも落ち度がある」
という被害者側の落ち度も指摘されてしまうようです。
それゆえかスリの場合は、二十両であっても三十両であっても、
罪の重さには金額は関係ありませんでした。
(死罪の中にも、様々な種類があります。)
『人混みや危ない所に行くのに、懐にそんな大金を入れるのがいけない』
という考え方だったのです。
他にも
空き巣に関しても、そのように金額は罪の重さに関係ありません。
これもスリと同じく
『空き巣に入られるような不用心な家が悪い』
ということだったのでした。
(ただし、空き巣の場合は
昼間の空き巣の場合です。)
いろいろなスリがいましたが、すべてのスリに共通すること・・・
「人をぶったり、たたいたりして傷を負わせるのは、スリの風上にも置けねぇ奴!!」
という事が暗黙の了解だったのでした。