ナビゲーション リンクのスキップトップ > 大江戸繁盛記 > 独自調査書「物」 > 「浮世風呂意訳(2) ▲助・●蔵・豚七の三バカトリオ」



< 前へ    [一覧]    次へ >

●浮世風呂 武之介意訳2 ▲助・●蔵・豚七の三バカトリオ●

■その2■
豚七がよろよろとしていると、向こうから23歳くらいの男がやってきたよ。
額がやたらと大きいなぁと思ったら、わざわざ生え際の毛を抜いているようだ。
ちょっと昔に流行ったけど、最近は中間共ぐらいしかやっていないぞ?そのファッション。(--;
歯磨き袋を刷毛(はけ)に引っかけ、股引を小脇に抱え込み、所々に口紅のついた手ぬぐいを肩に掛けている。
いかにも眠そうな様子から、どうやら寝起きの状態そのままにやってきたらしいね。
▲助(かくすけ)とでも命名しよう)
原文

もう一人、男がやってくる。
あちゃー、こちらも生え際抜き男だよ?
なんだよ、男達の間でブームにでもなっているのかね。
首をまげて、楊枝で歯を磨きながら、だらだらと歩いてくる。
帯と下駄が変に目立つ格好だから、だらしなさに磨きがかかって見えるね。
ま、指で歯を磨く豚七よりましか。(笑)
( ゚д゚)、ペッ
っと唾を吐いた拍子に手持ちの手ぬぐいを落っことしたよ。
(こちらは●蔵(まるぞう)とでもしようか)
原文

▲助「手ぬぐいが落ちたぜ~。な~にをうかうかとしてやがるんだよ。けっけっけ。」
面倒臭そうに、下駄の歯先でクルッと振り向いて手ぬぐいを拾う●蔵。
後ろを振り向きながら歩くものだから、また先ほどの犬に躓(つまづ)いた。
犬、災難続出。
犬「キャン!」(いてーよ!)(`Д´#)
●蔵「ちくしょう!気の利かねぇところにいやがるな!」
▲助「お前が利かねぇだけだろぉ?ざまぁみやがれ。」
こんな事をいわれた日にはカチンときたか?
●蔵「うるせえよ。女が使った手ぬぐいだからって、羨むなよ」
と軽くお返し。
原文

この二人も銭湯に入りにきたようだけど・・・まだ開いていない。
●蔵「まだ開いてねーのかよ!朝寝坊なヤツだぜ!人をバカにしてやがる、何時だと思ってるんだ!」ゴルァ━━━(゚Д゚)━━━ !!!!!
豚七と同じだ。(笑)
●蔵「納豆売りが一旦帰っちまって、金時を売りに出直して来る時間だぜ?何してやがる。」
と悪態を付くのも忘れない。
●蔵「どれどれ、お前の手ぬぐいみせろや。口紅なんかつけやがって・・・ヘン!いい恥さらしだぜ!馴染みの女の所から来たんだろう!」
▲助「うるせぇなぁ。悔しかったら持ってみろや。ま、お前とじゃ男前が違うってとこだわなぁ。」
●蔵「そらぁ違うわな。目と鼻なくせば、わさびおろしの面だもんな。魚の面以上にきたねぇ面だしな。」
そうかもしれないけど、そこまで言うかい、●蔵よ。(笑)
原文

▲助「このクソ野郎ぉ!」
と罵りながら為吉を突き飛ばす。
よろめいた先には・・・あーーー!!!お犬様のお宝が。\(^o^)/オワタ
●蔵「うわっ!クソじゃねーかっ!!」
とあわてて避ける・・・セーフ。⊂(^ω^)⊃セフセフ
でも、そのお宝には誰かが践んだ後がある。
あ。(笑)
●蔵「ん?誰か践んだのか?コレ。」
豚七「今、オラが践んだぞ~」
豚七キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
●蔵「豚七かよ。」
豚七「よろけて践んだ~。仕方がね~や。下駄たったらったらったら~♪」
豚七、お宝ついて気が良くなったのか?(笑)
▲助「何言っているんだかわかんねーよ。お前の病気もこまったもんだなぁ。まだ良くならねぇのか?」
豚七「だ大丈夫だぁ~。この通り、だ大丈夫だぁ~」
と言った側からよろけそう・・・っと足に力をこめて、何とか踏ん張る豚七。
・・・ぜんぜん、まったく、この上なく大丈夫そうに見えません、はい。(--;
原文

豚七「この前も本所の叔母さんところが火事だったから、駆けつけて働いたんだ~。思いっきりだぞぉ?そしたら、叔母さん褒めてくれたよ~。」
●蔵「何て褒めてくれたんだ?」
豚七「お前は大丈夫だぞって。だから~、讃岐の金比羅様へお礼参りに行かねばなって」
▲助「堀の内様を信心しろや。まだまだ本調子じゃねーだろ?あぶねぇぞ?」
▲助、意外と優しいあんちゃんだったり?
豚七「堀の内様はお札を頂いただ。ありがだやぁ。意味わかんねーけど、なもほねぎょ~って題目300回も唱えだえな」
なもほねぎょ??(・ω・)
・・・
・・・
あ、南無妙法蓮華経かっ!!Σ(゚Д゚)
▲助「題目300回じゃあ少ねぇわなぁ」
300回じゃぁ足りないんですか、ソウデスカ・・・(つД`)
原文

でも豚七はめげない。
豚七「そそそんなの朝飯前だぁ~。題目は朝飯前じゃねーときかねえってきいた。おらがおっ母、オラをとても可愛がる。浅草の叔父さん、オレが憎いから「坊主になれ」なんて言うだ。」
●蔵「坊主の方が良いんじゃねぇか?叔父さんの言うことに従った方がいいぞ。」
豚七「おっ母が承知しねぇ。おら、いずれは花婿だからなぁ~。たたまんねぇ~。コレだよ、コレ。」
と親子愛を語りつつ、豚七が腰に刀を差す真似をする。
ま・さ・かっ!!!ΣΣ(゚д゚lll)ズガーン!!
▲助「お侍になるのかよっ?!!」
豚七「に二本差しだぁ。たまねんねぇ~!あ足はこの通り、だだ大丈夫だぁ~。」アッヒャッヒャ!ヽ(゚∀゚)ノ
戸板の上の足はまだよろよろしているんだけど・・・
どっからどーみても、やっぱり、ぜんぜん、まったく、この上なく大丈夫に見えねーっす、豚七サン。(つД`)
原文


■江戸市中の道は綺麗だったのか?■
(1)に「伊勢屋稲荷に犬の糞」という言葉がありますよね?
江戸においては、伊勢屋と稲荷と犬の糞が大変多かったということを表す洒落言葉です。
伊勢屋や稲荷はまぁ分かるとして、時代劇などを見ていると、
『通りの道はみんなとても綺麗』
に見えませんか?
本当に犬の糞が多いほど、汚い道なのかよっ?って。

江戸の夕栄』(鹿島萬兵衛)という幕末~明治初期にかけての江戸の回顧録に、以下のような記述があります。
「犬の糞」
徳川五代将軍を俗に犬公方といふ。
その当時ばかに犬を大切にした時代の遺物として、府下には飼犬のほか野犬すこぶる多く、至る所に犬糞散在す。
なかには犬に似た人糞も交じりしならん、ゆえに暗夜などは足下甚だ危険なりし。
つまり・・・
よく注意しないと豚七のように犬のお宝を踏んでしまうということだったようです。
こ、怖くて夜道は歩けません。(((( ;゚д゚)))アワワワワ


また、江戸の道がどれほど汚かったか?ということについては更に
「不潔の府都」
道路に小便溜りの黄金水流れ出し小河を作れるは珍しからず。
横町の銭湯の前などは義経八艘飛びより今一層余分に飛越しの煩いあり、まつすぐ歩行くことはできません。
府下一流の町でも路地に入れば、掃溜めに塵芥(ちりあくた)山をなし、猫や鼠の死体芥とともに推積し、夏季などは臭気甚だしく総雪隠(せついん・せっちん)は列をなし・・・
義経八艘飛びでも足りないって、どれだけの小便河なんだよーーー!! ヽ(`Д´)ノ
っと思わずツッコミを入れたくなるような描写ですね。(笑)
想像以上に汚れていたということだったようです。

まぁさすがに大店とかになると、店の前などはかなりの頻度で掃除してました。
(それが小僧の仕事でもありますからね。自分の店の前しかやりませんが(^^; )
また、往来や路地の掃除というのが番太郎や年寄りの仕事というのをどこかで読んだ記憶があるので、場所によってはかなり綺麗だったのでしょうね。
とはいえ、時代劇の道は綺麗過ぎるかも。(^^


ちなみに、「江戸の夕栄」は江戸庶民生活の実態を知る上では、かなり重宝になる本です。
内容的にも上記のような驚きの内容ばかりですので、読んでみても損はないと思いますよ。(^o^)
(現代語ですから、普通に読めますし♪)


< 前へ    [一覧]    次へ >

■参考文献■

■このページに関してのご意見・ご感想■
掲載内容に関する感想・お問い合わせ等がありましたら、下記フォームよりご投稿下さい。
(「お問い合わせ」からも可能です)
お名前*  
件名
Mail,URL
メッセージ*
 





トップへ